脇か巫女かくすぐりか

脇か巫女かくすぐりか、あるいはその両方のコースを辿った。
「……うっ」
「あはは! 今の声可愛いー!」
くすぐる手が止まったので息を整えると、今度は別の方から声が上がった。
そちらを見ると、少女が指を立てて笑っている。「ねぇ、ちょっとだけ触ってもいい?」
「え?……いや、ダメだろ」
「いいじゃん、減るもんじゃないし」
そう言って手を伸ばしてくる少女に、慌てて身を引く。
しかし彼女は気にせずこちらへ近づいてくると、俺の肩に手を置いて顔を近づけてきた。
そしてそのまま首筋へと手を滑らせる。
「ちょ……」
思わず身をよじったが、彼女はお構いなしだった。
俺の首元に顔を寄せると、すんすんと匂いを嗅ぐような仕草をする。
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